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投資の知識 債券投資編 債券投資のポイント

投資の知識 債券投資編 債券投資のポイント

こんにちは。

exit.です。

今回は久々に債券投資について取り上げたいと思います。債券投資のポイントについてまとめていきたいと思います。


そもそも債券投資から得られるリターンとしては、①インカムゲイン(利息収入)、②キャピタルゲイン/キャピタルロス(債券価格の変動)、③為替差損益(外貨建ての債券の場合)の3つに分けられます。


1つ目のインカムゲインですが、債券は発行段階で額面や償還日や利率は決められています。債券を買って保有をしていれば、決められた時期に利率に応じた利息の支払いが毎年、年に1回や2回(回数や時期は債券によります)あります。このような債券は利付債と呼ばれるものです(利払いがない代わりに、額面より低く発行される債券は割引債やゼロクーポン債と呼ばれます)。なお、利回りは債券価格が変動することによって変わっていきます。


2つ目のキャピタルゲインやキャピタルロスですが、こちらは債券価格の変動によって発生するものです(実際に売却をしなければ実現はしません)。債券価格は債券利回りと逆に動きます。債券価格が下がれば債券利回りは上がり、債券価格が上がれば債券利回りは下がります。また、金利が上がれば債券価格は下がり、金利が下げれば債券価格は上がります。債券投資(債券に投資を行うファンドへの投資を含む)を行う場合には、金利がどのように変動するのかを予測しておくことも必要です。


3つ目の為替差損益ですが、ドル建てなどの外貨建ての債券を保有している場合に発生します。ドルのような先進国の通貨で発行されているものと、新興国通貨で発行されているものがありますが、新興国通貨で発行されている通貨に関しては為替レートの変動が激しい場合もあり注意が必要になります。金利が高く金利収入が得られやすい一方で、対円で見た場合では円高傾向が続き結果として、トータルで収支を見た(金利収入+債券額面の償還額のすべてを円建てに直した)場合に損をする可能性もありますので、注意が必要です。


また、債券投資だけの話ではないのですが、リスクとリターンのバランスを考えることは大切になります。国内で発行される円建ての債券よりも、外国で発行される外貨建ての債券の方が利率は高くなります。外国債券投資の場合は、為替リスクがあるために単純に金利の高さだけで投資をすると思わぬ損失を出してしまう恐れがあります。新興国通貨建ての債券の場合ですと、換金したいときに換金できないリスク、買い手がいないときには売り手側が大幅な値引きをしなければ売れないリスクなどがあります。新興国通貨建ての債券では、このような流動性のリスクが高くなるのですが、その一方で高金利であることも多いので、ポートフォリオに組み込む際には、そのリターンとリスクのバランスを考えた上で組み込むほうが良いです。個別の債券で投資をするよりも投資信託のようなファンドで保有するほうがリスクは分散ができます。


また、金利が低く債券価格が高いとき(利回りが低いとき)に投資をしてしまうと、キャピタルロスや評価損が出ることが想定できますので、そのような局面の時の債券投資には注意が必要です。現在のような金利が低い状態が続けば債券価格は高止まりし、利回りが低い状態で当面は推移していくため、インフレに対応ができなくなりますので、債券利回りが低い状態のものでは債券以外の金などのようなインフレヘッジができる資産の割合を増やすなどを考えても良いかもしれません。


債券投資についてのコラムは以下のリンクで「投資の基礎 債券投資 第1回目」~「投資の基礎 債券投資 第4回目」までお読みいただくことができます。

https://www.realexit.co.jp/tag/%e5%82%b5%e5%88%b8%e6%8a%95%e8%b3%87/


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。