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政治経済 暗号資産編 暗号資産の一般知識

政治経済 暗号資産編 暗号資産の一般知識

こんにちは。

exit.です。

今回は暗号資産(仮想通貨)に係る税金やその特徴、ブロックチェーンの種類と可能性について取り上げたいと思います。


暗号資産の代表格であるビットコインは2020年5月12日に3回目となる半減期を迎え、今後の先行きに関して関心を持つ方も多いのではないかと思います。最初に暗号資産の定義や税金について取り上げ、その後暗号資産に期待されている役割、ブロックチェーンの技術について取り上げながら、最後に暗号資産の今後について書いていきます。


・暗号資産とは

日本銀行やFRBなどのような中央銀行のような紙幣・貨幣の発行主体や中央集権的な管理者が存在せず、インターネットを通じて不特定多数に対して商品やサービスの購入の決済手段として使用されるもの、と定義されます。取引は個人間同士(Peer to Peer)で行われ、暗号技術を使用している点に特徴があります。

※英語ではCryptoassetやCryptocurrencyと呼ばれています。


・暗号資産の税金について

まず、暗号通貨の取引は原則としては雑所得(総合課税)となります。そのため、暗号資産の取引で大きく利益を上げた場合には、所得税・住民税併せて最高税率55%が適用されてしまいます。また、取得原価の算定方法には、総平均法及び移動平均法があり、原則としては移動平均法を用いることが相当であるとされています。また、暗号資産の取引で利益を上げながら申告をしていない人たちに対する国際的な取り締まりが強化されており、今後もこの流れに変化はないと思われます。

※総平均法は、継続適用を要件として使用可能なもので、例外的な方法です。

・暗号資産(仮想通貨)に期待されている役割

送金手段や決済手段として使用されれば送金手数料や決済に係る手数料が大幅に削減できるのではないかと期待されています。また、送金に係る期間(時間)も大幅に短縮されることも見込まれていますので、国際送金などが手数料やすく、そして短時間で送金・着金できるようになると考えられます。暗号資産は投資商品としての一面もあるため、資産運用の手段の1つの選択肢として、また資産運用のコンサルティングなどの分野でも活用されることを期待されています。


・ブロックチェーンとは

情報を単一のサーバーで集中管理するのではなく、コンピューター端末同士が取引履歴を確認したうえで、この取引履歴をブロックといわれるデータの束にまとめて、さらに、そのブロックをチェーンのようにして連鎖して納められていく、分散型台帳技術と呼ばれるものです。データを改ざんするためには全ても取引履歴を改ざんする必要があるため、データの改ざんはほぼ不可能とされています。ただし、この技術も量子コンピューターの前では無力化するとも言われており、今後のブロックチェーン技術や量子コンピューターの使用方法などには注意を払う必要があると考えられます。


・暗号資産の今後

暗号資産を多くの国の中央銀行が通貨として認めない理由には様々なものがありますが、価値尺度、流通手段、価値保存という通貨の3要件を満たしていない、という理由が有力であるように見受けられます。例えば自販機のジュースが120円だったとして、120円を投入した瞬間にジュースの値段が150円になり、返金レバーを回すと100円が返金される、となった場合、その通貨は価値尺度の要件を満たさず、さらに変動が激しいため価値保存もできず、さらに流通手段も限られているとなると、そのようなものはとても貨幣と呼べるものではありません。さらに、金融政策との兼ね合いがつかないため、インフレやデフレが起こった際に引き締めや緩和ができなくなってしまうという可能性があります。また、中央銀行がデジタル通貨を発行した場合に役目を終えるのではないかという予測もあります。ビットコインのような暗号資産の今後については必ずしも薔薇色の未来が待っているというわけではないので、法律などを含めて注視していくことを求められると考えています。


ビットコインのような暗号資産は投資商品の1つとして残り、各国の中央銀行がデジタル通貨を発行して、ブロックチェーンを利用してお金の流れを把握できるようにして、マネーロンダリングを防ぐ、という未来になるのではないかと、個人的には考えています。皆様は暗号資産の未来についてどのようにお考えになるでしょうか。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきたいと思います。


※本コラムは情報の提供を目的としています。投資はくれぐれも自己責任にてお願い致します。