海外ニュース編 ロシアのウクライナ侵攻とSWIFTからの排除等について
こんにちは。
exit.です。
今回はウクライナに対するロシアの軍事行動及びSWIFTなどについて取り上げていきたいと思います。
ロシアによるウクライナに対する軍事行動は2月27日時点で継続しています。これに対し、プーチン大統領はベラルーシでの停戦交渉を提案しましたが、ゼレンスキー大統領はこれを拒否しています。ベラルーシは親ロシア的であるため中立の立場の国ではないことが理由であり、ゼレンスキー大統領はポーランドのワルシャワやハンガリーのブダペストなどのほかの国の都市を候補地として挙げています。
※最新のニュースでは、ウクライナはロシアとベラルーシ国境で前提条件なしの協議を行うとしていますが、どのような協議が行われるのか、協議がうまく行き停戦となるかは不透明です。
そして、アメリカやヨーロッパ諸国や日本はロシアの主要銀行のSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication:銀行間の国際決済ネットワーク)からの排除を決定しています。SWIFTの仕組みについて簡単に説明をしますと、例えば日本の地銀から日本の都市銀行(地銀との中継契約あり)に海外送金の依頼を行います。依頼を受けた日本の都市銀行はSWIFTで送金依頼を行い、中継契約を行っている海外の都市銀行(アメリカやロシアなど)に資金を送金します。その後その銀行はその国内の他の銀行(現地の地方銀行など)に対して資金を送金します。SWIFTとは、世界中の銀行が加盟する巨大な国際金融ネットワークであり、国境をまたぐ資金の決済及び送金などで、日々巨額なお金が動くものとなります。この仕組みからロシアが排除されるということは、ロシアから、もしくは、ロシアへの資金移動ができなくなり、ロシアの中央銀行は「ルーブル買い外貨売り」のような為替介入ができなくなりルーブルの通貨価値の急落及びインフレや景気悪化を加速させるものとなります。ロシアに対する打撃を与えることになりますが、同時にロシアと結びつきの深いヨーロッパの国々も打撃を受けることになります。エネルギー(資源)高や小麦といった一部食料価格の高騰にも結び付く可能性もあります。また、ロシア国内では、今回のSWIFTからの排除を受けてかはわかりませんが、ATMに長蛇の列ができるなどしているようです。
今回の紛争が長引けば長引くほど、人命が失われるのはもちろんですが、経済的な損失も無視できません。経済的な損失とは株価の話だけではなく、エネルギー価格や食料価格などの高騰を通じて私たちの生活にも影響を与えてくる可能性があります。ウクライナは遠い国の話だと感じるかもしれませんが、もう一方の当事国のロシアは日本の隣国でもあります。
ロシアの株価は、ウクライナに対する武力行使を行ってからは値動きの荒い展開になっています。モスクワRTSIは年初来のリターンで-41.06%、モスクワMICEXは年初来リターンが-33.96%とそれぞれなっています。短期的なトレードを行う人もいるようですが、SWIFTから排除されてしまえば、ロシアに投資する投資信託やETFなどは取引停止(最悪の場合は上場廃止)となる可能性もありますので、もし取引されるのであればその可能性は頭の片隅に入れておいたほうが良いと思われます。日本やアメリカ、ヨーロッパの株式市場もあれる展開となる可能性もありますので、リスク許容度に応じた投資を行うことやポートフォリオの見直しなどを行ったほうが良いかもしれません。
次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。
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