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投資の基礎 コア・サテライト戦略とリバランスについて

投資の基礎 コア・サテライト戦略とリバランスについて

こんにちは。

exit.です。

今回はリバランスについて取り上げていきたいと思います。


コア・サテライト戦略という投資戦略についてまずは簡単に説明を致します。コア・サテライト戦略とは、運用資産をコアとサテライトに分けて、コアの資産としては、長期的に運用できる商品(守ることを重視したもの)を保有し、サテライトの資産としては、コアの資産よりもハイリスク・ハイリターンの商品(攻めることを重視したもの)を保有する戦略のことです。コアの資産として考えられるのは、長期的に低コストで運用ができるインデックスファンドや金などの長期保有に向く実物資産などが考えられます。そして、サテライトの資産としては、個別株式やアクティブ運用を行うファンド等への投資が当てはまると考えられます。コアとなる資産では、あまりリスク(振れ幅)が大きくないものを中心にポートフォリオを組むことで資産全体でのパフォーマンスを安定させて、サテライトとなる商品では、比較的リスクが高いものを組み入れてパフォーマンスを高める(その反面リスクは高まる)ようにすることで、資産全体でのリターンを高めることを目指すものです。コアとサテライトの割合は人によって(リスク許容度や人生設計)によって異なりますので、一概には言えませんが、コア資産の割合をサテライト資産の割合よりも高くしておくことが必要となります。サテライトの割合を半分以上にするとリスクが大きくなりすぎる可能性があるためです。


次にコア・サテライト戦略におけるリバランスについて考えてみたいと思います。通常リバランスを行う場合よく言われているものには、利益が出ているものや、ポートフォリオに占める割合が大きくなった資産を売って、その逆にポートフォリオに占める割合が低下した資産を買い付ける方法とパフォーマンスが悪いものを売って、パフォーマンスが良いものに乗り換える方法の2種類があります。どちらが正しいのか、どちらがいいのかをと疑問に思うかもしれませんが、これは、両方とも正しい戦略と考えられます。これは、コアとサテライトのそれぞれに組み込んでいる資産が異なるためです。コア資産の中に含まれている長期で運用できる資産に対しては、パフォーマンスを安定させる目的で、パフォーマンスが良くポートフォリオに占める割合が大きくなったものを売却して、パフォーマンスが(比較的)低調でポートフォリオに占める割合が小さくなったものを購入することになります。コア資産のこのリバランスによってパフォーマンスの安定・リスクの低下を計ることを目的とします。一方のサテライトにおけるリバランスについては、コア資産のリバランスの場合とは異なり、パフォーマンスの悪いもの(利益が出ていないもの)を売却することが大切になります。そして売却後には、パフォーマンスの良いものに乗り換えたり、新たな株式や資産の購入を行ったりすることになります。これを行うことにより、サテライトでの運用部分のパフォーマンスを向上させる、資産全体で見た場合のリターンを向上させることを目的としています。


最後に簡潔にまとめたいと思います。コア資産は長期間で低コストの運用できるものを中心に置きリターンのばらつきを小さくすることを考え、またリバランスの際にはパフォーマンスが好調でポートフォリオに占める割合が高くなったものを売り、パフォーマンスが低調でポートフォリオに占める割合が低くなったものを買うことでバランスを整える必要があります。サテライト資産は短期・中期間の運用する資産を中心に置き、リターンを追及することでポートフォリオ全体のパフォーマンスを高めることを考え、リバランスの際にはパフォーマンスが低調なものを売却して、パフォーマンスが良いものや新規投資を行うことを決定する必要があります。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。