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資産(お金)を守る法律について 第1回目

資産(お金)を守る法律について 第1回目

こんにちは。

exit.です。

今回は、投資に関わる法律やルールについて簡単に見ていきたいと思います。


どのような投資案件(不動産であれ金融であれ)でもお客様への説明や勧誘を行う上で守るべき法律やルールがあります。実際の法律を適時抜粋しながら解説をしていきたいと思います。なお、個別の案件で不安に思うことがあれば、弁護士などの専門士業に相談されることをお勧めいたします。


①断定的判断の提供の禁止

消費者契約法

「第四条 消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し」

消費者は、事業者が消費者契約の締結について勧誘をするに際し、当該消費者に対して次の各号に掲げる行為をしたことにより当該各号に定める誤認をし、それによって当該消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたときは、これを取り消すことができる。

一. 重要事項について事実と異なることを告げること。 当該告げられた内容が事実であるとの誤認

二. 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものに関し、将来におけるその価額、将来において当該消費者が受け取るべき金額その他の将来における変動が不確実な事項につき断定的判断を提供すること。 当該提供された断定的判断の内容が確実であるとの誤認」

上記は以下のリンクより抜粋しました。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=412AC0000000061


例えば、皆様が株式に投資をする際に、証券会社の担当者などから「この株は絶対に上がります!」と言われた場合、どのようにお考えになるでしょうか?また、逆にお客様が営業担当者などに「この株は将来的に絶対に上がる銘柄なのか?」と聞いてしまうのはどうでしょうか?前者は断定的判断の提供と判断されますし、後者のような質問をしてしまうと営業担当者は質問に対する回答がしにくくなってしまいます(答えてしまえば、断定的判断の提供となる可能性があるためです)。前者のような話し方や提案の仕方をする営業会社や営業担当者から投資商品を購入することは避けなければなりませんし、後者のような質問をしてしまった場合には、営業担当者と信頼関係を築くのが難しくなってしまいます。お互いがwin-winの関係になるためには、このような法律を知っておき、正しくコミュニケーションを図れるようになる必要があると考えます。


②損失補填の禁止

金融商品取引法

「第三十九条 損失補塡等の禁止」

金融商品取引業者等は、次に掲げる行為をしてはならない。

二. 有価証券売買取引等につき、自己又は第三者が当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為

三. 有価証券売買取引等につき、当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させる行為」

上記は以下のリンクより抜粋しました。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC0000000025_20180401_429AC0000000037&openerCode=1#1372


証券会社に限らず、FX会社などから「万が一損が出た場合は弊社が負担しますので、お客様が損を被ることはありません!」と言って契約を取ろうとする企業や担当者が営業トークをする場合があるかもしれませんが、これは損失補填の禁止を規定する金融商品取引法で禁止されている事項です。金融商品やサービスを購入する前にこのような話をしてきている場合には注意が必要です。ただし、少し注意が必要なのは、場合によってはこの損失補填の禁止が除外されます。会社側の事務処理やシステム障害などがこの場合に当たります。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


なお、弊社は法律事務所や弁護士法人ではございません。個別の案件を法的に見た場合の意見などに関しては、弊社ではお答えできかねますので、ご了承ください。また、法律の条文などの内容は本コラム執筆時のものです。