投資の基礎 海外投資を始める前に
こんにちは。
exit.です。
今回は海外投資のリスクについて書いていきたいと思います。
皆さまは海外投資をされているでしょうか、営業を受けたことがあるでしょうか、それとも海外投資を検討されている段階でしょうか。リスクを意識しないまま、知らないままに海外投資をしてしまうと、想像しなかった事態に陥る可能性があります。
①言語のリスク
英語もしくは現地の言語を理解できるのかどうかが重要になります。間に入っている業者がきちんとしている業者であれば問題は少ないのですが、この間に入っている業者が問題のある業者であった場合は、ある日突然連絡が取れなくなり、自分で海外の企業とやり取りをしなければならなくなる可能性などがあります。すぐに、代わりの業者を見つけることができればいいのですが、見つけられなかった場合には、自分対応していく必要が出てきます。
②現地の法律・ビジネス・政治的なリスク
現地(投資先)の法律や商習慣が必ずしも日本と同じであったり、日本に近かったりするわけではありません。北米やヨーロッパであればまだよいのですが、中国、東南アジアなどの新興国(または途上国)では、この違いが大きかったりします。契約社会では、契約書がしっかりしていたり、手続きについての案内がしっかりしていたりしますが、新興国や途上国は契約や手続き関係がいい加減な場合もあります。そのあたりをしっかりと理解しておかなければ、トラブルに巻き込まれてしまう可能性もあります。
また、政治判断一つで新興国や途上国は大きく情勢が変わってしまいます。香港に対する中国の扱いはそのことを如実に示しているかと思います。新興国や途上国では、民主主義が機能していない、(一党)独裁政権の地域もあり、そのような国ではある日突然政策が変わってしまう可能性もあります。
また、投資は始められるが、撤退ができない(もしくは撤退が難しい)案件もありますので、出口があるのかどうかを確認することも大切です。
③取引先企業のリスク
海外の企業が本当に取引してよい企業かどうかを判断する必要があります。日本であれば、上場企業であれば決算書を見て判断できますでしょうし、許認可を取っている企業であれば、ホームページなどで詳しい情報を確認ができ、日本語で簡単に情報にアクセスもできます(真偽を確かめる必要はありますが)。海外の企業の場合でも、上場企業であれば決算書が公開されていますし、license(免許)を持っている企業であれば、情報の開示を行っていたり、その国の管轄省庁などで調べることができたりします。ただし、言語が英語や現地の言葉であるケースが(圧倒的に)多いので、やはり言語の問題が出てきたり、個人で調べていくには限界があったりします。
④自分自身のリスク許容度
扱っている商材がたとえ詐欺的なものではなくても、自分の手に負えないかもしれないリスクを負うべきなのかについては一度よく考える必要がある事項だと考えます。海外に自分の資産を持つことになるので、自分の目の届く範囲に資産を置いておきたいと考える人には、海外投資が向いているとは言いにくいです。
海外の企業やそれを補佐する国内の業者(企業)がしっかりとしたサポート体制を確立しているところであれば、リスクを含めた説明であったり、手続きや投資の実行の際に問題なく進行したりします。海外投資に問題があるというよりも、国内外の企業(信用できる企業の目利きが大切です)や現地の言語や商習慣などを含めたビジネス環境に対する理解の欠如などが問題になるケースが多いように思っています。なので、皆様が海外投資を考える際に、相手先の企業は信用できるのか、自分のリスク許容度の範囲内なのか、法律やビジネスや政治環境も問題ないかを、一度立ち止まって考えてから、海外投資について最終決定をするほうが無難だと考えます。ここに挙げているものは、一例となりますので、他にも考慮する点はあるかと思いますので、ご参考までにとどめてもらえればと思います。
次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。
本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。