投資の知識編 リスク回避について
こんにちは。
exit.です。
2020年に入ってから、1月はアメリカとイランの間の緊張関係、2月と3月は原油価格の暴落や新型コロナウイルスの影響による世界経済の成長の鈍化及び相場の急落などによって損失を抱えたりなどの影響が出ているかと思います。
今回の新型コロナウイルスの件の対策としては、①感染拡大を阻止して医療崩壊を防ぐ、②金融緩和政策を行い企業の資金繰りを支援する施策を打つ、③感染者数の増加が落ち着いたころ合いを見計らい景気刺激策として財政政策を打つ、という流れが基本的なものになるかと思います。特に日本においては、消費税増税で国内消費が冷え込んだところに、今回の新型コロナウイルスの拡大によるインバウンドの壊滅的な被害や物流をはじめとした経済活動への打撃が来ているので、日本経済への影響は非常に大きいです。
例え新型コロナウイルスからの影響から抜け出して経済が回復をしても、10年後や20年後にはまた違う理由で相場や景気が大きく変動することもあると考えられます。このような、大きな変動は残念ながらいつ起こるのかわからないということもあり、普段から意識をして資産のポートフォリオをどのようにするのかを考えておく必要があります。今回のコラムでは、どのような備えをしておけば、リスクを減らせるのかについてご紹介したいと思います。
①投資対象の資産分散を行う
株式だけではなく、債券にも投資を行う、有価証券だけではなく不動産や金などの実物資産にも投資を行うことで、影響を分散することができます。株式であれば、インカムゲインとキャピタルゲインの両方が狙えますが、毎月一定金額が入ってくるわけではありません。実物の不動産投資であれば、空室にならない限り家賃が毎月入ってきますが、日本の不動産であればキャピタルゲインは狙いにくくなります。また金(アンティークコイン含む)は世界どこに行っても換金ができる換金性の高い資産として認識されています。このように性質(値動きや資産としての特性など)が異なる資産を持つことはリスク分散に役立ちます。
②投資対象の地域を分ける
特定の1つの国だけではなく、世界に資産を分散しておけば、特定の国の情勢や影響によってリターンが左右されてしまうという状況を回避しやすくなります。日本やアメリカやヨーロッパなどにも地域を分散しておき、またリスク許容度が高いのであれば、新興国を投資地域の対象にしてもよいと思います。リスクとしては、日本→先進国→新興国の順番で大きくなるのですが、為替リスクは海外に投資をする場合には、共通してあるのですが、カントリーリスク(政治など)や信用リスクが新興国では大きくなるために、上記の順番になります。
③キャッシュ(現金)の割合を意識する
投資は基本的には余剰資金や当面使わない資金で行うことが推奨されています。ただ、余剰資金で行っていても、相場の大きな下落局面に直面した際に、損切りをしてしまったり、動揺してしまったりするケースもあるかと思います。そのような場合は、自分でも気付かないうちに自分のリスク許容度を超えてしまっている場合があります。保有資産(有価証券)に偏りがないか(アセットアロケーションの見直し)確認したり、実物資産を持ったり、保有資産の一部を売却して現金化したりしてバランスを整える必要があります。また、ご自身の資産がストックを積み上げていくものなのか、フローを生み出すものなのかを確認して、フローを生み出すものが含まれているのであれば、その資産から生み出されるキャッシュフローを意識することも大切です。
以上、個人の方を意識してお伝えしましたが、法人の場合は、事業のポートフォリオを考えることで、リスクを少なくすることができます。その際に、ゼロから新規事業をするのではなく、M&Aも選択肢として入れることで、戦略に多様性を持たせることができます。
弊社では、資産形成のお手伝いをさせていただいており、また、M&Aも手掛けておりますので、ご興味がある方はお問合せいただければと思います。
次回も皆様のお役に立つ情報を提供していきます。
※本コラムは3月24日に執筆しておりますので、状況などは変化する可能性があります。また、本コラムは情報の提供を目的としております。投資はくれぐれも自己責任にてお願い致します。