投資の知識 基本編 4つの分散について
こんにちは。
exit.です。
投資をする際には分散投資が大事だと一般的に言われており、皆様もそのような内容のことを一度は聞いたこと、もしくは目にしたことがあるのではないかと思います。
そこで今回は分散投資について考える際において大切な4つの分散
①資産分散
②地域分散
③通貨分散
④時間分散
についてご紹介したいと思います。
①資産分散とは
株や債券といった金融資産と、不動産や金(アンティークなど含む)といった実物資産を組み合わせて投資することで、1つの資産の価値が下がっても他の資産の値上がりなどでカバーできるようにしよう、という考え方です。ポイントは株と債券などのように逆の値動きをするものや、それらの資産とは異なる値動きの商品に投資をするということです。せっかく複数の資産に投資をしていても、値動きが同じものに投資をしてしまっていては、資産分散の効果は得られませんので、注意が必要です。
ここでは相関係数が鍵となります。相関係数とは、2つのものの関係性の強さを1から-1の間の数値で表したものです。この数値が1の場合は正の相関関係があり、-1であれば負の相関関係があるとなり、0の場合は無関係となります。例えば資産Aと資産Bが正の相関関係にある場合は、資産Aが上がれば(下がれば)、資産Bも上がる(下がる)傾向が強い、ということになります(負の相関関係の場合は、逆になります)。また、相関係数が0の場合は、資産Aの価格の上下と資産Bの価格の上下には関係がない(ランダムに動く)ということを意味します。
②地域分散とは
日本の資産だけに投資するのではなく、アメリカやヨーロッパなどの他の先進国や、ベトナムやフィリピンのような新興国といった異なる国や地域に投資することです。資産のすべてを1つの国(例えば日本)に投資してしまうと、日本の経済動向や日本で起こった地震といった自然災害の要因を強く受けてしまいます。他の国にも投資をすることで、1つの国の状況に保有している資産の状態が大きく左右されることを回避でき、リスクを減らすことができます。一般的には先進国→新興国→途上国の順番にリスクが高くなりますので、それぞれのリスク許容度に合わせて投資先や投資金額の決定が必要になります。また、投資する際にはできる限り投資先の国の情報を集めるなどしておけば、リスクをとりすぎたなどの失敗がある程度は防げるようになります。
③通貨分散とは
私たちは日本に住んで日本円を使って生活をしていますが、投資に関しては日本円だけではなく、米ドルや豪ドルなどの他の国の通貨で投資することも必要になってくることもあります。これが通貨分散の考え方です。それによって、円安時にはそのメリットを享受することができるだけではなく、他の国の経済成長によって、利益を得ることも可能になります。また、天然資源や鉱物資源や農産物を多く輸出する国の通貨は資源国通貨(コモディティ通貨)と呼ばれ、代表的な国であるオーストラリアやカナダ、南アフリカなどがあります。特に南アフリカランドは高金利であるとして人気を博している通貨でもあります。また、高金利通貨としては、トルコリラも個人投資家には人気のある通貨となっています。ただし、外貨で投資をするということは、時期によっては為替差損が出ることもありますし、高金利通貨などは為替の変動が激しい傾向もあるため注意が必要です。
④時間分散とは
毎月一定金額を積み立てで投資するような方法です。ドルコスト平均法のような積み立て投資がこれに該当します。小さな金額から始めることもできますし、高いときに少なく買い、安いときに多く買うことによって、取得価格の平均化もできます。また、資産価格の上下惑わされることなく機械的に毎月積み立てていくので、心理的な抵抗が少なくてすみます。時間分散の投資は、時間を味方につける方法でもありますので、早く始めればその分だけ、長く積み立ての期間が取れることになります。逆に積立期間が短いと、時間分散の効果が出づらく、投資を始めた時期に大きく左右されることになります。また、このような時間分散で軽減できるのは基本的には価格変動リスクのみですので、注意が必要です。
いかがでしたでしょうか?
皆様も投資について考える際には、4つの分散を意識してもらえればと思います。