経営 お役立ち情報 管理会計について
こんにちは。
exit.です。
今回のコラムでは、管理会計について取り上げたいと思います。
そもそも企業に関する会計には、管理会計と財務会計及び税務会計があります。管理会計とは、社内の関係者(経営者や取締役など)が経営の判断材料として活用する目的で利用されるものです。決まったフォーマットなどがあるわけではないため、企業ごとに異なった形式となります。また対象期間もばらばらでありますが、時間軸としては現在の足元の数字を確認しながら未来を見据えるものとなっています。財務会計とは、社内外の利害関係者(経営陣、投資家や銀行などの債権者など)が経営の結果などについて知るためのツールとして財務諸表などのある程度様式の決まった形で報告されるものです。対象期間としては、四半期ごとや半期ごと、1年などとなっており、過去の情報をメインにしています。最後に税務会計ですが、こちらは税金の計算を目的としたもので、税法に基づいて課税所得を計算する際に利用されます。税効果会計など財務会計に関わるところもありますし、事業の予算や進捗に応じて税金の予測額を変更するような管理会計制度をとっている場合にも税務会計とかかわりが出てきます。
管理会計とは、上記で述べたように社内の関係者の中でも特に経営者や経営陣が経営の判断材料として使うものです。管理会計を使わなければ、判断材料が乏しいままに経営判断を行わないといけなくなることを意味し、結果としてどんぶり勘定になってしまう可能性が高まります。そのような事態を防ぐということに管理会計を導入するメリットがあります。また、管理会計を導入することで例えば次の四半期の売上高の予測が立てることが可能になったり、課題が見えてきたりします。管理会計の方法としては、①予算を立てて予実(予算実績)管理をできるようにし、②予算を基にした経営分析や予実の差異の分析を行い、③製造業であれば同時に製造原価の予算を作成し、予実管理を行い差異分析(材料費、労務費、その他経費で何が予算とずれたのかを調べる)を行い、④会社の資金繰りに落とし込む、という流れに基本的にはなると考えられます。管理会計によって、利益を残すためには売上がどのくらい必要になるかという売上目標を立てること(知ること)ができる様になります。目標を達成するためには何をするべきかを数値を基にして考えることができるようになるため、管理会計の導入のメリットは大きいものとなるはずです。
最後に管理会計を導入したい場合ですが、まずは月次決算の早期化に着手する必要があります。まず、過去の数値をしっかりと固めることができる体制を整えることが大切です。次に、月次決算を基に現在の期(今期)の決算の着地予測や直近の資金計画(資金繰り)を立てること注力をすることになります。ここで過去から現在(近い未来を含む)を数値化できるようになります。最後に、来期(翌期)以降の予算を策定し、最終的には企業の長期計画(未来)を立てていくことになります。過去→現在→未来という形でシフトさせていくことが管理会計の導入の際のポイントになると思います。
今回は管理会計についてのコラムでしたが、会社や業界によって特色が異なるため、すべての会社に対して最適な管理会計や管理会計の導入方法は無いのではないかと思います。ただし、繰り返しになりますが、管理会計の導入のメリットは非常に大きなものだと思いますので、導入されていない企業は導入について検討されてもいいと思います。
次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。
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