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世界経済 海外企業編 Affirm Holdings Inc.

世界経済 海外企業編 Affirm Holdings Inc.

こんにちは。

exit.です。

今回は、2024年2月8日に第二四半期の決算発表を行ったAffirm Holdings Inc.(以下、アファーム)(ティッカー:AFRM)について取り上げたいと思います。


アファームは、2012年にPayPal Holdings Inc.の共同創業者であるマックス・レブチン氏が設立したカリフォルニアに本拠を置くフィンテック企業で、2021年1月13日にNASDAQで上場しました。提供しているサービスは後払い(BNPL:Buy Now Pay Later)と呼ばれるもので、Amazon等とも提携をしている世界最大手の一角を占める企業(ほかの企業としてはオーストラリアのAfter Pay、スウェーデンのKlarnaがあります)です。BNPLとは、クレジットカードを利用しない低金利の後払いのことで、クレジットカードを持たなくても利用ができます。クレジットカードと違い、利用者の手数料(金利)負担がなく(無料)で、事業者が支払う手数料も安く、また導入が簡単で貸し倒れリスクも低く抑えることができるため、アメリカやヨーロッパで広まっています。


アファームの第二四半期の決算ですが、売上高の実績は5.9億ドルで市場予測の5.2億ドル、一株当たり利益(EPS)は実績が-0.54ドルでこちらも市場予測-0.55ドルを上回りました。また、第三四半期のガイダンス(見通し)についても、売上高5.3億ドル~5.5億ドルで市場予測4.9億ドル、通期のガイダンス(2024年)は売上高20.7億ドルで市場予測の20.3億ドルを上回っています。損益面を見ますと、売上高は前年比(四半期比較)で+48%、第二四半期までの累計では+43%の伸びを記録しています。まだまだ一株当たり利益(EPS)は赤字ではありますが、赤字の額は縮小をしており、第二四半期は-1.7億ドルで、前年の-3.6億ドルと比較すると半分ほどに圧縮されています。累計でみても-6.47億ドルから-3.82億ドルへと大幅に改善されています。次に貸借対照表ですが、こちらは流動資産・固定資産、流動負債・固定負債といったまとめ方ではなく、資産、負債、株主資本に分かれているだけなので、自分で流動資産(負債)・固定資産(負債)で分けなければなりません。自己資本比率は29%程度なのでそこまで高くは無いのですが、負債の多くは固定負債となっているため流動比率は高くなっています。最後に、キャッシュフロー計算書ですが、営業活動に係るキャッシュフローは1.7億ドルで前期の0.22億ドルから大幅に伸びています。主要因は赤字の額が大幅に削減されたこととなっています。投資活動によるキャッシュフローに目を通しますと、一番のキャッシュアウト項目として、投資目的で保有するローンの組成と購入の項目で100億ドルを超えるマイナスとなっています。


後払いは消費者にも事業者にもメリットのあるサービスになっていますが、最近では消費者の過重債務が取り上げられるようになってきました。クレジットカードであれば、未払いが発生すると履歴が残り、ほかのクレジットカードが利用できなくなる事態などが発生しますが、後払いサービスを提供している会社では、連携が弱く(とれておらず)、消費者がほかの後払いサービスを利用することで事態を悪化させる可能性が言われています。アメリカの消費動向は一見するとまだまだ強いのですが、注視は必要だとも考えています。


以下は、アファームの投資家情報(IR)へのリンクです。

https://investors.affirm.com/


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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