世界経済 海外企業編 Microsoft Corporation
こんにちは。
exit.です。
今回は、2023年10月24日に第一四半期の決算発表を行ったMicrosoft Corporation(以下、マイクロソフト)(ティッカー:MSFT)について取り上げたいと思います。
マイクロソフトはワシントン州レドモンドに本社を構えるコンピューターソフトウェア、ハードウェア及びクラウドサービスを提供しているテクノロジー企業で、1975年4月4日に、子供のころからの友人であるビル・ゲイツ氏とポール・アレン氏によって設立されました。1980年代にはIBMと連携してMS-DOS(マイクロソフト・ディスクオペレーティングシステム)を開発したことでソフトウェアベンダーとしての地位を確立、さらにWindows1.0を発表し、このオペレーティングシステムがパソコン市場で大成功をおさめます。1989年にはOffice(ワード、エクセル、パワーポイント)のソフトを発表し、ビジネスのソフトウェアとしても成功をおさめます。1985年にはInternet Explore(今ではMicrosoft Edgeになっています)の提供を開始、インターネットの世界にも進出をしました。2014年にCEOがインド系アメリカ人であるサティア・ナデラ氏が就任しクラウドコンピューティングの分野を強化する方針を固めています。日本でも大きな話題となったChatGPTを開発しているOpenAIの筆頭株主(出資会社)でもあります。
マイクロソフトの第一四半期の決算ですが、売上高の実績は565億ドルで市場予測の546億ドルを上回り、一株当たり利益(ESP)の実績は2.99ドルで、こちらも市場予測である2.65ドルを上回りました。第二四半期のガイダンス(見通し)も発表をしており、こちらも609億ドルの会社見通しが市場予測の586億ドルを上回りました。損益面を見ますと、ゲーム/PC部門、ビジネス部門、クラウド部門のすべてで堅調な売り上げの伸びを記録し、その中でもAzure(マイクロソフトのクラウド部門)の伸びが前年比で+29%となっており、これは前期比や市場予測の+26%を超える数字となっており、成長の再加速をしていると期待される内容となっています。また粗利率が71%、営業利益率も48%と高収益体質の企業であることがわかります。クラウド部門の成長に関しては、AIブームによるところも大きいとみられていますが、AIが一時的なブームではなく長期間にわたって続くものであれば、マイクロソフトもその恩恵を長期にわたって受けることができる企業であると考えることができそうです。貸借対照表を見ると流動資産は2,076億ドルであり、流動負債の1,248億ドルを大きく上回り、流動比率でみると160%を超え安定していることがわかります。また、自己資本比率も50%近くあるため財務面で大きな不安はないと言えそうです。キャッシュフロー計算書を見てみますと、営業活動に係るキャッシュフローで306億ドルのプラスであり前年の232億ドルと比較すると大きく伸びています。利益の改善が大きくここで47億ドルの伸びとなっています。投資活動に係るキャッシュフローで純投資(固定資産等の購入や会社・無形資産の購入など)で111億ドルのマイナスとなっていますので、フリーキャッシュフローは約195億ドルのプラスとなりますので、借入などで資金調達を行わなくても投資をしていける企業となっています。
以下は、マイクロソフトの投資家情報(IR)へのリンクです。
https://www.microsoft.com/en-us/investor
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