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世界経済 海外企業編 BlackRock, Inc.

世界経済 海外企業編 BlackRock, Inc.

こんにちは。

exit.です。

今回は、2023年7月14日に第2四半期の決算発表を行ったBlackRock, Inc.(以下ブラックロック)(ティッカー:BLK)について取り上げたいと思います。


ブラックロックは世界最大の資産運用会社でアメリカのニューヨークに本社を置いています。設立当初は債券運用を中心とした会社でしたが、合併や買収を繰り返し、今では30か国で70か所にオフィスを構える会社となっています。また、ブラックロックはバンガードグループやステート・ストリートと並んで世界三大インデックス・ファンド・マネージャーとして知られています。アメリカのフォーチュン500(Fortune 500)では、収入で見た際の184位にランク付けされている会社となっています。ただし、規模が大きくなりすぎて、S&P500を構成する企業の大株主になっているケースが多く、反競争的慣行(Anti competitive practices)に反しているのではないかと批判されていたりします。

※ブラックロックは「iSharesシリーズ」、バンガードは「バンガード(VTI:全米株式などが有名)シリーズ」、ステート・ストリートも「スパイダーシリーズ」を子会社で運用しています。


ブラックロックの第2四半期の決算ですが、売上高実績は44.6億ドルで売り上げ予想の44.5億ドルを上回り、一株当たり利益(EPS)も実績9.28ドルでこちらも予想の8.45ドルを上回りました。運用残高(Assets Under Management:AUM)は9.4兆ドルとなっています。相場が大きく下がっても、運用残高は大きくは下がってはおらず、堅調な印象を受けます。また運用残高の内訳として一番大きいものは株式でおよそ4.96兆ドル、その次は債券が2.67兆ドル、マルチアセット(複数の資産を組み合わせて運用を行うもの)が0.81兆ドル、オルタナティブ(株や債券ではなく不動産やコモディティ、ヘッジファンドなどに投資を行うもの)0.27兆ドルとなっています(現金などで約0.71兆ドル)。インデックスの比率は大きいものの(32%)がbase fee(基本収益)に占める割合は8%と比率からみるとかなり小さくなっています。アクティブ運用によるものは27%ですが、基本収益に占める割合は46%と半分近くを占めています。


2021年には運用残高は10兆ドルを超えましたが、金融引き締めにより相場が大きく下がったことなどの影響で10兆ドルは下回っていますが、資金流入は継続しているため、市場環境が良くなれば再び10兆ドルを超えてくると思われます。

※決算資料では10兆ドルを下回っていましたが、ブルームバーグが出しているデータでは10兆ドルを超えているようです。


金融系の企業の決算はブラックロックだけではなく、JPモルガン(ティッカー:JPM)やバンクオブアメリカ(BAC)も好決算を発表しており、順調に業績を伸ばしてきています。好決算に引っ張られる形で個別企業の株価だけではなくNYダウやS&P500やNASDAQも順調に上昇していっています。今週はFOMCを控えていますので、その内容を注視することになると思いますが、利上げも最終局面と考えられています。ここで、ネガティブなメッセージが出されると一度株価は調整することになるかもしれません。


以下のリンクはブラックロックの投資家情報(IR)へのリンクです。

https://ir.blackrock.com/home/default.aspx


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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