政治経済 バブル崩壊後の高値を更新している日本株について
こんにちは。
exit.です。
今回は、バブル崩壊後の最高値を更新している日経平均と日本株ついて取り上げたいと思います。
まずは、日経平均の年初からの流れを振り返ってみます。日経平均は2022年12月30日に終値で26,094.50円を付けました。2023年1月は、月初めから月中にかけて下落する局面もありましたが、終値では27,327.11円で年初来リターンは4.72%でした。2月の終値は27,445.56円で年初来リターンは5.18%、3月の終値は28,041.48円で年初来リターンは7.46%、4月の終値は28,856.44円で年初来リターンは10.58%でした。ここまでは3万円を超えることなく25,000円台から28,000円台の中での値動きといったところでした。流れが大きく変わったのは5月からで、この月の終値は30,887.88円で年初来リターンは18.37%でした。6月も昨日(6月13日)までの終値では33,018.65円であり、年初来リターンは26.5%となっています。世界的に著名なウォーレン・バフェット氏が日本株について言及をしたり、CNBCなどのメディアが日本株について特集を組むなどしたりしています。
ここまでの日本株式を支える要因の一つしては外国人投資家の買いがあります。著名投資家たちの発言やメディアの報道などで、日本株に対する投資額を増やしたこともありますが、為替の円安の影響もあると思われます。円安になれば日本の株式を安く買うことができます。日本もインフレ(デフレからの脱却)となれば、日本株だけが割安の水準で放っておかれる理由は少なくなります。また、CNBCによるとETFなどでは為替ヘッジを付けたものへの投資の増加が目立っているようです。例えば、アメリカの個人が日本株への投資を行う際には、ドルを円に換えて投資することになります(ドル売り円買い)。ここに為替ヘッジを付けると円売りドル買い(日本株への投資をした際の逆の為替取引)を行うことになります。投資の回収(売却)を行う際には、回収に伴う外貨の両替(円売りドル買い)と為替ヘッジの解消(円買いドル売り)を行うこととなります。為替の動向が株に与える影響が大きくなっているとみることができそうですが、円高局面のリスクは大きくなっていると考えることもできそうです。
※日経平均が3万円の時に日本株への投資を1万ドル分行う場合は、1万ドル売り1万ドル分の円を買って投資します。為替ヘッジとしては1万ドルの買い、1万ドル分の円売りとなります。日経平均が3万3千円となり10%増加した場合、評価額としては1万1千ドルとなりますが、為替ヘッジは1万ドル分のドル買い、1万ドル分の円売りとなっているので、追加ヘッジとして1千ドル分のドル売り円買いを行います。日本株が上がれば円安傾向になる要因はここにもあると考えられます。
今後も日本株式も堅調な動きをするのか、順調に上昇していくのかについてはアナリストたちの見解は分かれていますが、ここでは日本株の今後に影響を与えそうなものを見ていきたいと思います。日本固有のイベントとしては、選挙があるかどうかがポイントとなります。自民党総裁選は2024年9月で、衆議院の任期は2025年10月となります。岸田首相としては、総裁選の前までに衆議院の解散を行い、衆議院選挙での結果をもって総裁選に臨むという予測が多くなっています。また、台湾総選挙が2024年にありますので、その選挙結果や今後の中国の動向にも注意が必要となります。アメリカやヨーロッパで脱中国の動きが加速するのか、それともある程度のところで落ち着いていくのか、景気に与える影響など見るポイントは多くあるように思えます。最後にNASDAQのようなハイテク銘柄がAI(半導体)ブームをけん引しています。これが今後も継続するのかそれとも一時的な盛り上げで終わってしまうのかにも注意が必要です。
次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。
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