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投資の知識 債券投資編 米利上げ・債務上限問題がある中での債券投資について

投資の知識 債券投資編 米利上げ・債務上限問題がある中での債券投資について

こんにちは。

exit.です。

アメリカでは、債務上限問題が注目を浴びており、株式市場にも債券市場にも神経質な展開が続いています。また、アメリカではFRB関係者たちのタカ派の発言が目立っており、6月にも利上げを支持する声がメディアで取り上げられています。そのような状況の中で、債券の利回りが上昇をしてきており、債券をポートフォリオに入れる動きも出てきています。今回は、高金利が続く状況下での債券投資について取り上げたいと思います。


債券とは、国(地方自治体含め)や企業などが、投資家からお金を借りる(集める)ために発行する有価証券(借用証書のようなもの)で、債券ごとに発行条件が異なります(利率や償還日など)。債券に投資をする方法は、債券そのものを売買する方法もありますが、ETFや投資信託を通じて投資を行う方法もあります。


債券投資のリターンの源泉としては、債券を売買することで得られるキャピタルゲイン(売買益)、債券を保有することで得られるインカムゲイン(投資家が受け取る金利、利息)、そして、外国債券であれば為替差益(円高になれば為替差損、円安になれば為替差益が出るなど)があります。債券投資の中で何がリターンをもたらすのか、そして何がリスクになりえるのか、には注意が必要です。債券投資では株式のように大きなキャピタルゲインを狙うのは至難の業となります。そうなってくると、金利・利息を狙うことになりますが、ここで問題になってくるのは為替です。債券投資でのリターンの源泉は金利・利息なのですが、リスク(ここではボラティリティ(価格変動の大きさ)の意味です)の大半を占めるのは為替となります。そのため、為替ヘッジをどうするのかを考えなければなりません。


為替リスクをヘッジ(回避)するためには、為替ヘッジのついている投資商品(ETFや唐牛信託など)も選択肢に入れる方が多いと思いますが、為替ヘッジにはコストがかかります。ヘッジにかかるコストは、例えばアメリカの国債に投資をする場合「円の金利-ドルの金利」であり、現在は5%程度(対ユーロですと3%ほど)となっています。そのため、短期で運用する場合には、ヘッジコストに運用リターンが負けてしまう可能性が高い状況となっています。外貨で計算した利回りが高くても、円に換算したときに、目減りしていてはうまく運用できているということにはなりません。

※投資信託などでは、目論見書などでヘッジコストについての説明や記載はありますが、ヘッジコストが何%かかっているかの数字は基本的には出てきません。それは、ヘッジコストが状況によって変わってしまうため、信託報酬のように固定化できないためです。


アメリカの債務上限問題が解決しても格付けが下がれば債券にはネガティブな材料になります(債券価格が下がり、利回りが上がる可能性が高いため)。また、インフレが続きFRBがタカ派の金融政策を実行・維持し続けた場合も、債券にとっては逆風が続く状況となります。現在の為替は円安になっていますが、将来的に円高になれば円換算したときの利益は減る(マイナスになる可能性も)こととなります。ただし、債務上限問やインフレ問題(FRBの政策含め)、為替もいずれ落ち着いていくと考えられます。短期的な値動きで一喜一憂せず、中長期的に考え、投資を行っていくことが必要となります。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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