経営 お役立ち情報 SWOT分析を活用して事業計画を立てよう
こんにちは。
exit.です。
今回は経営分析の手法として有名なSWOT分析を活用した事業計画について取り上げたいと思います。
まず、SWOT分析とは次の4つの言葉の頭文字をとったものになっています。
S(Strengths):競合他社と比較をした際に、会社のサービスや商品などが持つ「強み」のことであり、プラスの内的要因です。
W(Weaknesses):競合他社と比較をした際に、会社のサービスや商品などが持つ「弱み」のことであり、マイナスの内的要因です。
O(Opportunities):将来の売上や利益の拡大などのような会社の成長の「機会」のことであり、プラスの外的要因です。
T(Threats):将来の売上や利益の減少などのような会社の将来にとっての「脅威」のことであり、マイナスの外的要因です。
Sの強みとWの弱みは組織内の内的要因や内的環境のことであり、Oの機会とTの脅威は組織外の外的要因や外的環境のことにそれぞれ分けることができます。内的要因(内的環境)の例としては、商品の価格や品質及びブランド力であり、外的要因(外的環境)の例としては、法律や政治、市場規模及び競合他社の存在などです。
SWOT分析の目的は、最適な経営戦略の立案となるので、すでに開始している事業についても活用することはできますが、事業計画を作成するタイミングで使うとより効果的に活用することができます。SWOT分析を行動計画に落とし込む際にはクロスSWOT分析を活用することになります。クロスSWOT分析とは、①強みを活用して機会を作り出す(S×O)、②弱みを改善して機会を作り出す(W×O)、③強みを活用して脅威やリスクを回避する(S×T)、④弱みを理解し脅威やリスクの低減を図る(W×T)の4つを考え、そのうえで行動計画や目標設定まで落とし込むことです。これを行うことで、自社に最適な経営戦略と行動計画・目標設定ができることとなります。
ただしSWOT分析は1960年から1970年に開発・提唱されたフレームワークであるため、時代遅れと言われることがあります。SWOT分析の注意事項としては、この分析はあくまでも議論や自社や競合他社の分析の出発点であり、目標を達成するための本質的なポイントや重要な事柄を見落としたり、主観的になりすぎたり、SWOT分析をすること自体を目的としてしまったりする可能性を排除できないことが挙げられます。また強みと機会、弱みと脅威を混同する場合もあるため、しっかりと分けて別々に考えられるようにしておく必要もあります。このような注意事項による影響を減らすため、ほかの分析手法を用いて自社を含めた分析を深めていく必要があります。
そのほかに注意すべきこととしては、自社の強みだと考えられていたものが、状況が変わると弱みに変わる場合もあります。例えば、個人個人のお客様に合わせたきめ細かな対面によるサービスが強みだと考えていた企業が、コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛の状況下では強みを発揮することが難しく、自粛中であってもサービスの質の維持のための維持コストが多くかかったなどの場合は、強み(対面サービスの質の高さ)が弱み(維持するためのコストが高くなる)に変わったケースと言うことができるかもしれません。その逆に弱みが強みになるケースもあるかもしれませんし、機会と脅威の関係についても同じことが言えるかもしれません。
SWOT分析も完璧な手法というわけではありません。上手に活用して、自社や競合他社の理解を深めてよりよい経営戦略の立案につなげて、行動して実戦・実行していくことが大切になります。分析した結果、ビジネスチャンスがあると判断することもあれば、撤退を決断するケースもあると思います。そのような判断を下すための一つのツールとしてSWOT分析を活用してみるのもよいかもしれません。
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