世界経済 ARK Investment Management LLCのビットコイン月次レポート
こんにちは。
exit.です。
今回は、Ark Investment Management LLC(以下、アークインベストメント社)が毎月発行しているビットコインの月次レポート(2022年6月分)について取り上げたいと思います。
※ビットコインの月次レポートとなっていますが、暗号資産全体の基本的なニュースを取り上げていたりしますので、必ずしもビットコインだけが取り上げられているわけではありません。
6月のビットコインは31,780ドルから19,980ドルと4割近い下落となっています。マーケットセンチメント(市場に関しての投資家の心理のことです)としては、弱気となっています。テラ(Terra)の価格崩壊や仮想通貨に投資を行うスリーアローズキャピタル(3AC)の債務超過、暗号資産のレンディングサービスを提供する大手のセルシウスが経営危機に陥っている状況などを踏まえて弱気と判断しています。ブロックチェーン取引(暗号資産の取引)の面から見ると、強気の予想となっています。ビットコイン取引による実際の損失は記録的な高さとなっており、含み損が更なる下値の圧力になる可能性はビットコイン価格にとってはマイナスとなるものの、収益性の低下によるマイニングを行うマイナーは圧力を受けていることや、2020年3月以来初めてコストベースの価格を下回って取引をされていることにより下値は限定的と判断している印象です。また、マクロ環境で見ると、弱気の予想としています。アメリカの10年債と2年債の利回りが不景気になることを示している中で、FRBが引き締めのスタンスを取っていることがネガティブに作用する半面、コモディティ価格はFRBが恐れるほどインフレが長くは続かないことを示唆しているとしています。
※スリーアローズキャピタルは7月1日にアメリカ連邦破産法15条の適用を申請しました。また、セルシウスも弁護士等の法律の専門家を新規に雇用しましたが、債務再編もしくは破産の準備のためと言われています。
アークインベストメント社のキャシー・ウッド氏はビットコインを含めた暗合資産に対しては非常に強気な立場をとっています。短期保有者が売却を行っていることは、市場の底打ちという点からは非常に良いニュースになっているとし、長期的な保有者の割合が増えていることも良いニュースであると述べています。また、アークインベストメント社は2022年の3月31日にはビットコインETF(ティッカー:ARKB)がSECで非承認となりましたが、新たに2022年5月25日に現物ビットコインETFを再挑戦として、SECに対して申請をあげました。最終判断は来年の1月24日前後になる予定となっています。現状では、アメリカではすべてのビットコインの現物に投資するETFは非承認の結果となっていますので、承認されれば初めての現物のビットコインETFとなります。
※キャシー・ウッド氏はビットコインだけではなく、ハイパーグロースと言われる株式への態度も引き続き強気を維持しています。
ビットコインをはじめとした暗号資産は株式(特にNASDAQ)との相関が強くなっており、アメリカの金融引き締めや高いインフレ率によって価格は株価同様に調整を余儀なくされている状態となっています。今後についても、金融引き締めの継続やCPIの数値によって一喜一憂する展開が続くことになると思います。
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