投資の知識 注意すべき債券投資
こんにちは。
exit.です。
今回は、リスクが大きくなってしまう注意すべき債券(投資)について取り上げたいと思います。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う景気悪化を防ぐために、各国政府は積極的な財政支出政策及び金融緩和政策を採用してきました。これにより様々な国の政策金利がゼロ(もしくはゼロに近づいた)となり、債券に投資を行ってもリターンを得ることが難しい状態となりましたが、今年に入ってからは、アメリカをはじめとした先進国や、アメリカの利上げに追随するような形やインフレに対応するために新興国も利上げを始めました。その結果、債券の利回りが少しずつ回復してきたことで、ポートフォリオに債券を組み入れる流れが復活してきたようにみえます。多くの人が債券に期待するのは安定した値動きと金利による収入だと思います。ただし、債券投資といってもどのような債券に投資するかで大きくリターンが変わってきますが、リスクの大きさも変わってきてしまいます。債券投資=安全・安定ということにはならない債券も含まれてしまいます。
①仕組債
仕組債とは、オプション取引を加えた債券のことです。企業の株価や特定の株価指数を基準としており、株価や株式指数がある一定のラインまで下落すると早期償還をされ元本も毀損してしまう可能性のあるものです(ただし、普通の債券よりも金利は高くなります)。昨年(2021年)までの好調な株式市場であれば、株価の下落などは気にする必要はなかったと思いますが、今年に入ってからは、株価指数もそうですが、ハイテク銘柄の株価の下落が目につくようになっています。そのような銘柄の株価に連動する仕組み債も販売がされていましたので、購入された人の中には強制的に償還されてしまった人たちもいると思います。仕組債につきましては、以下のコラムでも取り上げておりますので、お読みいただければと思います。
※すべての仕組債がこのような債券ではありません。
②新興国債券
新興国債券も利回りの高さを売りにして販売されることも多いですが、新興国のリスクをあまり意識せずに投資している場合もあるかと思います。利回りの高さはリスクの高さとなっていることには注意が必要です。典型的なものが、新興国通貨では増えているが、円にした場合には逆に減っているという為替リスク(円高になるリスク)です。また、流動性の低い通貨建ての債権である場合には、売りたいと思ったタイミングでは売れなかったり、売れたと思ってもとても低い価格となってしまったりしてしまう流動性リスクが高かったりします。新興国への投資のポイントについては、以下のリンク先のコラムで取り上げています。後編となっていますが、コラムの中に前編へのリンクもありますので、併せてお読みいただければと思います。
③投資不適格債(ハイイールド債券)
格付けの低い債券のことを投資不適格債やハイイールド債と呼びます。このような債券への投資も注意する必要があります。新興国債券同様に流動性リスクが高い場合があります。そのうえ、投資適格債と比較すると値動きが大きくなりがちなため、債券投資は安定しているというイメージでハイイールド債に投資を行ってしまうと、予想よりも値動きが激しく自分のリスク許容度を超えたものとなってしまう可能性があります。以下のリンク先のコラムで債券の格付けによる分類を含めた債券投資におけるリスク全般についてまとめておりますので、お読みいただければと思います。
債券=安定しているという訳ではなく、債券の種類などによってリスクやリターンは大きく変わってきます。債券を投資のポートフォリオに加える際には、どのような債券をポートフォリオに加えるのかという点にも注意をしていただければと思います。
次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。
本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。
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