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世界経済 海外企業編 ARK Investment Management LLC

世界経済 海外企業編 ARK Investment Management LLC

こんにちは。

exit.です。

今回は、ARK Investment Management LLC(以下、アークインベストメント社)について取り上げたいと思います。


アークインベストメント社は2014年にキャシー・ウッド氏によって設立をされたニューヨークに拠点を置く資産運用会社です。ウッド氏がCEO(最高経営責任者)であり、CIO(最高投資責任者)でもあります。ウッド氏の

この会社は「破壊的イノベーションを行う会社に投資をする(We Invest Solely In Disruptive Innovation)」ことを掲げています。コラム執筆時点(2021年7月13日)では8つのETF(Exchange-Traded Funds:上場投資信託)を運用しています。その中でも2014年10月31日に設定された旗艦ファンドであるInnovation EFT(ティッカー:ARKK)はコロナショックが起きた2020年で優れたパフォーマンスを示し、大きく注目をされることになりました。そのARKKは2021年3月31日時点では222.8億ドルの規模となっており、組み入れ銘柄としては、テスラ(TSLA)やズーム(ZM)などが上位に入っています。また、ウッド氏はビットコインに代表される暗合資産に対しても強気の意見を持っており、コインベースの株式をARKKに組み込んでいます。2021年3月30日には宇宙事業に投資を行うSpace Exploration & Innovation ETF(ティッカー:ARKX)を新たに設定しました。日本の企業のKOMATSU(小松製作所)のようなあまり宇宙が関係なさそうな銘柄も入っていますが、これから銘柄の入れ替えなどが行われると予想されます。そして、2021年6月28日にはビットコインETFであるARK 21SHARES BITCOIN ETF(ARKB)の上場申請を行いました。話題性はあると思われますが、インデックスの取引所の構成にBinance(仮想通貨の取引所ですが、アメリカでは承認されていません)が入っていますので、申請が通る可能性はあまり高くはないと考えられます。


※8本のETFは以下の通りです(ETF名(ティッカー)→説明の順です)。

Innovation ETF(ARKK)→2014年設定のアークインベストメント社の旗艦ファンド

Autonomous Technology & Robotics ETF(ARKQ)→2014年設定の自動化技術やロボット技術に投資するETF

Next Generation Internet ETF(ARKW)→2014年設定の次世代インターネットに投資するETF

Genomic Revolution ETF(ARKG)2014年設定のゲノム

The 3D Printing ETF(PRNT)→2016年設定3Dプリント技術に投資するETF

Israel Innovative Technology ETF(IZRL)→2017年設定のイスラエルの革新的技術を持つ企業に投資するETF

Fintech Innovation ETF(ARKF)→2019年設定のフィンテック企業に投資するETF

Space Exploration & Innovation ETF(ARKX)→宇宙開発や宇宙事業に投資するETF


BIG Ideas2021と題されたレポートでは、15個の分野について取り上げて注目をしていると書いています。1.ディープラーニング、2.データセンターの再発明、3.仮想世界、4.デジタルウォレット、5.ビットコインのファンダメンタルズ、6.ビットコインでの法人決済、7.電気自動車(EV)、8.自動化、9.自動運転、10.ドローンによる配達、11.宇宙産業、12.3Dプリント、13.ロングリードシーケンステクノロジー(DNAやゲノムに関する技術)、14.複数の癌のスクリーニング、15.細胞・遺伝子治療がその15の分野です。


アークインベストメント社のETFは「テーマ型運用」としての性質が強いです。テーマ型運用とはデジタル化など特定の分野に集中投資する運用のことです。特にコロナショック後の株価の急回復によって高いリターンを稼ぐことで、個人投資家の投資マネーを呼び込んで急膨張しました。上昇局面では市場平均をアウトパフォームしやすいかもしれませんが、下落局面では暴落を引き起こす可能性も排除できないため、非常にリスクの高いものとなっていますので、ポートフォリオに組み入れる場合にはしっかりとした分散を心がける必要があります。


アークインベストメント社の企業ホームページでは、各ファンドに組み込まれている個別株式のトップ10が見られますので、その中から投資に役立つ情報や銘柄を見つけることができるかもしれません。また、BIG Ideas 2021もホームページよりダウンロードすることができますので、ご興味があればダウンロードされても良いかもしれません。


今後も皆様のお役に立つ情報を発信していければと思います。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。